「今日もなんとか」を重ねる力。心のエネルギーを補給する私の方法
毎日を「なんとか」生き抜くということ
朝、目覚めた瞬間からすでに体が重い。子どもにご飯を食べさせ、学校や保育園に送り出し、慌ただしくパートに出かけ、帰宅すれば休む間もなく夕食の準備、お風呂、寝かしつけ。一日が終わる頃には、もう何も考えられないほどぐったりしてしまう。
私たちの多くは、そうして「今日もなんとか」一日を終え、明日もまた「なんとか」始めなければならない日々を送っているのではないでしょうか。特に、仕事と育児、家事を両立させようとすれば、体力だけでなく、心のエネルギーも容赦なく削られていきます。
「もっときちんとしたいのに」「なぜ自分だけこんなに大変なんだろう」――そんな風に自分を責めてしまったり、周りのキラキラした日常と比べて落ち込んだりすることもあるかもしれません。でも、それはあなたが弱いからではありません。現代社会は、それほど私たちに多くの役割とプレッシャーを与えているのです。
このサイト「サバイバーズ・ダイアリー」は、そんな困難な状況を生き抜く人々のリアルな声が集まる場所です。ここでは、完璧ではないけれど、自分なりの方法で日々を乗り越えている人たちの記録を共有しています。今回は、私自身が心のエネルギーが枯渇しそうな時に試している、いくつかの小さな方法をご紹介したいと思います。
エネルギーゼロから「なんとか」へ繋ぐ小さな工夫
心が疲れて何もかも投げ出したくなるような時でも、私たちは最低限のことをこなさなければなりません。でも、そんな時こそ、無理に「頑張る」のではなく、いかに自分に優しく、エネルギーを少しでも回復させるか、あるいはこれ以上減らさないか、という視点が大切になります。
私の日々の記録の中から、特に効果を感じている「心のエネルギー補給術」をいくつかピックアップしてみました。どれもほんの数分、あるいは考え方を変えるだけのささやかなことです。
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「完璧」の基準を下げる、いや、なくす 今日の夕食は、買ったお惣菜と冷凍食品だけでいい。洗濯物は畳まず、乾燥機からそのまま使う。部屋が散らかっていても気にしない。子どもが騒いでも、少しだけ大目に見る。 「こうあるべき」という理想を手放すことは、最初は抵抗があるかもしれません。でも、「サバイブ」のフェーズでは、完璧を目指すこと自体がエネルギーを奪います。最低限クリアすべきラインだけを意識し、それ以外は「今日はここまで」と潔く諦める練習をしました。驚くほど心が軽くなります。
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「5分だけ」の自分時間 子どもが寝た後、あるいは少し早く起きた朝。たった5分でもいいのです。温かい飲み物をゆっくり飲む。好きな音楽を聴く。窓の外を眺める。SNSを見るのではなく、本当に自分が心地良いと感じることに5分だけ時間を使います。この「誰にも邪魔されない5分」があるかないかで、その後の心の持ちようが変わってきます。
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今日の「できたこと」を数える 「あれもできなかった」「これも間に合わなかった」と反省ばかりしていると、どんどん自信をなくします。そうではなく、「今日は子どもと笑い合えた」「パートで〇〇の仕事を終えられた」「お風呂に入れた」など、どんなに小さなことでもいいので、その日「できたこと」を3つだけ数えてみます。ネガティブになりがちな思考を、意識的にポジティブな方向へ向ける練習です。
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外の空気を吸う、日光を浴びる 疲れていると、どうしても家にこもりがちになります。でも、ほんの数分でもいいので、ベランダに出たり、近所を少し散歩したりして外の空気を吸い込み、日光を浴びることを意識しています。体内に新鮮な空気が巡り、光を浴びることで心が少し明るくなるのを感じます。これは科学的にも証明されている効果があるそうです。
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誰かに「疲れた」と呟いてみる 信頼できるパートナーや友人、家族に「今日はもうくたくただよ」「何もしたくない」と素直な気持ちを話してみるのも大切です。たとえ具体的な解決策がなくても、自分の声に出して気持ちを吐き出すだけで、心の中のモヤモヤが少し晴れることがあります。直接話すのが難しければ、文字にして共有するだけでも違います。
「なんとか」の先に、希望の光を
これらの方法は、劇的に状況を変えるものではないかもしれません。それでも、「今日もなんとか一日を終えられた」「明日もきっと、なんとか乗り越えられるだろう」という小さな積み重ねが、私たちが日々をサバイブしていくための確かな力になります。
心が疲弊している時は、遠い未来のことや大きな目標を考えるのは難しいものです。まずは「今日一日を心地良く過ごすには、何をしないか、何をするか」という視点で、自分にとって本当に必要なことだけを見極めることから始めてみませんか。
あなたのリアルな「サバイブ」の記録が、きっと誰かの心の支えになります。そして、誰かの記録が、今度はあなたの背中をそっと押してくれるはずです。お互いの経験から学び、共感し合いながら、この困難な時代を共に「なんとか」乗り越えていきましょう。