頑張りすぎなくていい、忙しい日々でも心を休める知恵
毎日を駆け抜ける中で、心と体は悲鳴を上げていませんか
朝から晩まで、仕事、家事、育児と、まるでノンストップで動き続けているような日々。お子さんの世話をしながら働く多くの方が、同じように感じているかもしれません。自分の時間はほとんどなく、気づけば食事もままならない、心も体もヘトヘトになっているという状況は、決して珍しいことではないと思います。
やらなければならないことに追われていると、つい自分のことは後回しになってしまいます。疲れているのに無理して笑顔を作ったり、本当は休みたいのに「もう少しだけ」と自分を追い込んでしまったり。そうして、心や体が「もう無理だ」と悲鳴を上げるまで気づかないことも少なくありません。
完璧を目指した日々から、小さな「手放し」へ
かつて私も、すべてを完璧にこなそうとして、心身のバランスを崩しかけた経験があります。仕事も育児も家事も、きちんとやらないといけないという思い込みが強く、「疲れた」と感じることすら自分に許せませんでした。しかし、常にイライラしていたり、体の不調が続いたりする中で、「このままでは駄目だ」と立ち止まることになったのです。
その時に気づいたのは、「完璧である必要はない」ということでした。もちろん、やるべきことはたくさんありますが、すべてを100点満点でこなすことは現実的ではありませんし、何より自分自身が壊れてしまいます。少しずつ「手放す」勇気を持つことが、心を休める第一歩だったように思います。
例えば、夕食の準備がしんどい日はお惣菜に頼る、部屋が少し散らかっていても気にしない、子どもが寝た後に残った仕事は明日に回す。そうした小さな手放しを積み重ねることで、心に少しずつ隙間が生まれ、呼吸が楽になるのを感じました。
忙しい日々でも心を休める、私の小さな知恵
大きな休みを取ることは難しくても、日常の中に心を休める時間を作ることは可能です。ほんの数分でも、意識的に自分を労わる時間を持つことで、心身の回復につながります。
私が実践しているのは、例えば以下のようなことです。
- 5分間の目を閉じる休息: お子さんがお昼寝している間や、通勤の合間に、意識して目を閉じ、何も考えずに呼吸に集中する時間を持つ。
- 好きな飲み物をゆっくり味わう: バタバタと食事を済ませるのではなく、温かいお茶やコーヒーなど、好きな飲み物をゆっくりと味わう数分間を作る。
- 入浴剤を使った短いバスタイム: お風呂は短時間でも、香りの良い入浴剤を使ったり、好きな音楽を聴いたりすることで、リラックス効果を高める。
- 今日の「できたこと」を振り返る: 反省点ではなく、その日一つでも「できたこと」に目を向け、自分を褒めてあげる。
- デジタルから離れる時間: スマートフォンやパソコンから意識的に離れ、脳を休ませる時間を作る。
これらは、ほんの一例です。大切なのは、自分にとって心地よいと感じることを、無理のない範囲で日常に取り入れることです。そして、「こんな小さなことで意味があるのだろうか」と思わないことです。たとえ数分でも、それは疲れた自分に向けた大切な時間なのです。
自分を大切にすること、それは周りのためにも
心身が疲れていると、どうしても視野が狭くなり、イライラしやすくなります。それは、お子さんやパートナーとの関係にも影響してしまう可能性があります。自分を大切にすることは、決してわがままなのではなく、心に余裕を持って周りの人に優しく接するためにも必要なことなのです。
もし今、あなたが心身の疲れを感じているのであれば、まずは「頑張っているね」と自分自身に優しく声をかけてあげてください。そして、小さな一歩から、心を休める工夫を始めてみるのはいかがでしょうか。一人で抱え込まず、周りに助けを求めたり、このサバイバーズ・ダイアリーで同じように奮闘する人たちの声に耳を傾けたりすることも、大きな支えになるはずです。
日々を生き抜く中で、自分自身という最も大切な存在を置き去りにしないこと。それが、長くサバイブしていくための大切な知恵だと感じています。