お金、キャリア、子どものこと…漠然とした不安と「サバイブ」の記録
忙しい毎日、心に引っかかる「漠然とした不安」はありませんか
子育てに仕事にと、目まぐるしい毎日を送っていると、目の前のことに精一杯で、つい将来のことを考えるのを後回しにしてしまいがちです。それでも、ふとした瞬間に心に引っかかる漠然とした不安を感じることはないでしょうか。
「子どもの将来にかかるお金のこと、このままで大丈夫なのだろうか」 「今の働き方で、自分のキャリアはどうなっていくのだろうか」 「体力も気力もなくなってきたら、どうやって暮らしていくのだろう」
具体的に何が不安なのかはっきりしない。でも、その「何か」がずっと心に重くのしかかっている。そんな感覚を抱えている方は、きっと少なくないと思います。私たち「サバイバーズ・ダイアリー」にも、同じような悩みを抱える方々の声が寄せられています。今回は、そうした漠然とした不安とどう向き合い、日々を「サバイブ」しているのか、その記録の一部をご紹介したいと思います。
不安を「見える化」する小さな一歩
漠然とした不安の一番のやっかいな点は、その正体が掴めないことかもしれません。多くのサバイバーたちが最初に取り組んだのは、この「漠然」を少しでも具体的にしようとすることでした。
例えば、お金の不安。家計簿をつける、貯蓄額を把握するなど、現状を知ることから始めたという声が多くあります。「現実を見るのは怖いけれど、数字にしてみたら意外と大丈夫な部分も見えてきた」「無駄遣いが見つかって、少し節約のモチベーションになった」といった経験談は、私たちに勇気を与えてくれます。完璧な家計管理を目指すのではなく、「まずは1週間、支出を記録してみる」といった小さな一歩で良いのです。
キャリアへの不安も同じです。「今のパートのままで良いのかな」「年齢を重ねたらどうなるんだろう」という気持ちを、「どんな仕事に興味がある?」「週に何時間くらいなら働ける?」「どんなスキルがあれば、もう少し違う働き方ができる?」と、具体的な問いに変えてみる。すぐに答えが出なくても、そうやって考えてみること自体が、不安の輪郭を掴むための大切な作業になります。
情報収集という名の「武器」を持つ
漠然とした不安は、情報不足から来ることもあります。特に将来のこととなると、「知らない」ことが怖さを増幅させてしまうことがあるのです。
「子どもの教育費について、インターネットで信頼できそうな情報を一つだけ読んでみた」 「パートでも活用できる公的な制度があるか、自治体のウェブサイトを調べてみた」 「興味のある分野のオンラインセミナーを一つだけ視聴してみた」
このように、たくさんの情報を一度に詰め込むのではなく、まずは一つ、また一つと、気になる情報を集めてみることも有効です。情報収集は、不安に立ち向かうための「武器」を持つようなものです。知ることで、不安が解消されることもあれば、「じゃあ次は何を調べよう」「誰かに相談してみよう」と、具体的な次の行動が見えてくることもあります。ただし、情報には玉石混交がありますので、信頼できる情報源を選ぶことも重要です。公的機関のウェブサイトや、専門家が書いた書籍などを参考にすることをおすすめします。
一人ではないと知る心の支え
そして、何よりも大切なのは、「一人で抱え込まない」ということです。漠然とした不安は、誰かに話すことで少し軽くなることがあります。
「夫に話したら、一緒に考えてくれた」 「パート先の同僚と、子育てや仕事の悩みを話し合ったら、共感してもらえて嬉しかった」 「オンラインのコミュニティで、同じように悩む人の投稿を読んでいると、自分だけじゃないんだと安心できた」
地域社会や既存のコミュニティで孤立を感じているという声も多く聞かれます。もし身近に話し相手がいないと感じるなら、匿名で利用できるオンラインの相談窓口や、同じような立場の人が集まるオンラインコミュニティを探してみるのも一つの方法です。誰かのリアルな声に触れることで、「自分も頑張ってみよう」と思えたり、具体的なヒントを得られたりすることがあります。
小さな行動が未来を変える可能性
漠然とした不安は、完全に消えることはないかもしれません。それでも、その正体を知ろうとする小さな努力、情報を集めるという行動、誰かと繋がるという選択は、確実に私たちの未来を変える可能性を秘めています。
すぐに大きな変化は起きないかもしれません。不安がゼロになることもないかもしれません。しかし、今日の小さな一歩が、少しだけ明日を明るく照らしてくれる。そんな「サバイブ」の記録が、ここにはたくさんあります。もし今、あなたが漠然とした不安を感じているなら、まずはほんの小さなことから、不安と向き合ってみる一日を始めてみるのはいかがでしょうか。